お店側から見たQRコード決済の導入メリット・デメリット~オッサンのためのQRコード決済解説【番外編】~




お店側から見たQRコード決済の導入メリット・デメリット~オッサンのためのQRコード決済解説番外編~

オッサンになるとお店の1つや2つ経営する事になりますよね。なりませんね。
ちょっと強引ですが、「オッサンのためのQRコード決済解説」の1つとして
今回はお店側からの視点でQRコード決済を解説していきます。

話題のQRコード決済は絶対に導入するべき

巷ではペイペイペイペイややこしい事になっていますが、政府がキャッシュレス化に向けて
動いている今、QRコード決済を導入しない手はありません。

・検討会は、大阪・関西万博(2025年)に向けて、「支払い方改革宣言」として「未来投資戦略2017」で設定したキャッシュレス決済比率40%の目標を前倒しし、より高い決済比率の実現を宣言する。さらに将来的には、世界最高水準の80%を目指していく。

・「キャッシュレス推進協議会(仮称)」において、オールジャパンの取組として産官学が連携して進めていく。

引用:経済産業省

QRコード決済のデメリット

とは言え、個人経営店などの中小規模の店舗に取ってネックになるのは、導入費用と
決済手数料ですよね。
QRコード決済の一般的な手数料は3.25%程度になっています。
100万円の売上に対して3万2500円。大きいですよね。
導入したいお店にとって最大のデメリットと言えるでしょう。

ただ一つ認識しておいて欲しいのは、QRコード決済の利用者の中にはQRコード決済が利用できる店舗を探している人がいるという事です。
一昔前と変わったのは「クレジットカードでも現金でもいい」お客様とは違った層が存在する事。

例えばOrigamiPayというQRコード決済サービスは決済と同時に2%割引されるシステム(割引するかは選べます)があります。(割引はサービス側の負担)
ここに更に各クレジットカードを結び付けてポイントを貯めたり、クーポンやキャンペーンを利用したりしてお客様がお得に飲食や買い物をできるわけです。

「キャッシュレスに対応していないなら現金で払う」という客層ではなく、
キャッシュレスに対応していないなら行かない」という客層です。
この客層にリーチするための販促費として見た場合、導入費用や手数料が妥当かどうかを判断する必要があると思います。

続いてQRコード決済のメリットを解説していきます。

QRコード決済のメリット

会計の手間が省ける

QRコード決済を使えばレジ打ちは簡素化され、現金の受け渡しがありませんから、
会計の際の労力が大幅にカットされます。
現金を扱う量が減れば、多額の釣り銭をレジに入れておく必要がないのでリスクも下がります。

中国の屋台ではセルフ式のQRコード決済を導入しているお店もあります。
お店に掲示したQRコードをお客様が読み取って金額を入力し、店員が確認する方法です。
これだとカウンターの向こうで調理をしていても、作業を止めて手を洗ってお金を受け渡しする必要もありません。
日本の接客文化でそこまで浸透するかは分かりませんが、常連さんとのお会計なら今でも十分通用しそうですね。

集計が楽

決済された取引はデータとして残るので集計が効率化できます。

集客ツールとして考える

QRコード決済アプリの地図

QRコード決済のアプリのお店側のメリットはスマホの地図上にサービスが使える店舗が表示される事です。
ポイント還元を目当てにお店を探している人は一定数います
そんな人から見て、QRコード決済に対応していない時点で候補から外されてしまうのです。
当然ですよね。対応していないお店はQRコード決済アプリの地図上に存在していないのですから。

ついでに言うとYahoo検索では、検索画面にYahoo!ロコというお店の情報と地図が表示される機能があります。(Yahoo!ロコへの登録が必要です)
PayPayに対応しているお店はここに「PayPay支払い可」と表示されます。
試しに「渋谷区 居酒屋」とでも検索してみてください。ワンポイントの目立つマークが付いているお店があるはずです。
このマークが付いているだけでも目に留まりやすくなります

外国人観光客(インバウンド)を狙う

これも集客の一つですが、中国では「支付宝(Alipay/アリペイ)」と「微信支付(WeChatPay/ウィチャットペイ)」2大QRコード決済サービスが圧倒的なシェアを握っています。
想像してみてください。初めて行った国のお店のドアに「Suica」のマークが掲示してあった場合の安心感。
話せない言葉を無理に話さなくてもお会計できる事は容易に想像できますよね。
いや、Suicaを海外に持って行ってるかは別ですよ。例え話です。
アリペイ(とウィチャットペイ)の決済サービスを導入していれば、中国の人なら安心して来店してくれるはずです。

タイプ別QRコード決済の導入

QRコード決済をお試しで導入したい場合

PayPay


お試しでQRコード決済を導入したいなら圧倒的にPayPayがオススメです。

  • 初期費用無料
  • 決済手数料が2021年9月30日まで無料
  • 入金手数料がジャパンネット銀行の場合は永年、その他銀行の場合は2019年9月30日まで無料

更にアリペイも使えて、トドメに2019年3月31日までの入会で15,000円が売上入金口座にプレゼントされます。
※アリペイの決済手数料無料は2019年9月30日まで

キャッシュレス決済を幅広く導入したい場合

Airペイ


「ペイ」と付いているのでややこしいですがAirペイは単独のQRコード決済サービスではなく、リクルートが運営するキャッシュレス決済の総合プラットフォームです。
QRコード決済だけではなく、クレジットカードやSuicaやiDなどの電子マネーに幅広く対応しています。
1つの端末(カードリーダー:無料貸与)で幅広い決済処理が行え、無線型の端末なのでテーブルでのお会計やイベント会場に持ち出してお会計をする事ができます。
QRコード決済ではLINE Pay、d払い、アリペイ、ウィチャットペイに対応しています。
特にd払いに関しては直接の契約はできないためAirペイの様な指定のパートナー企業への登録が必要です。
入金手数料がどの銀行でも無料(ゆうちょ銀行のみ不可)というのが大きなメリットです。

楽天ペイ

Airペイとシステムが似ていて、こちらも幅広いキャッシュレス決済に対応しています。

Airペイと楽天ペイの違い

  • QRコード決済は楽天ペイのみ対応(AirペイはLINE Pay、d払い、アリペイ、ウィチャットペイに対応)
  • 電子マネー決済がAirペイより少し多い(nanaco、楽天Edy、Google Pay)
  • 入金サイクルが翌営業日(Airペイは最大月6回)
  • 入金手数料が楽天銀行のみ無料(他行は210円)
    ▲毎日のように入金されるのは嬉しいですが、入金手数料を考えると楽天銀行一択になりますよね。
  • iPhone、iPad、Android端末に対応(AirペイはPhone、iPadのみ)
  • 端末(カードリーダー)18,800円が無料になるキャンペーン中(Airペイは無料貸与)
    ▲登録振込先口座を決済金額120万円以上or決済金額140万以上
ちなみにAirペイと楽天ペイの端末(カードリーダー)はMiura Systems Ltdの「M010」という機種です。両社とも元の端末は同じなので使い勝手や性能に優劣はありません。ボタンがちょっと硬いです。


こういった導入コストが比較的安価(か無料)のサービスから導入して、QRコード決済を運用するのをオススメします。
PAYGATE StationやCAFIS Pittと言った比較的コストの高いマルチ決済端末も続々とリリースされていますが、QRコード決済サービス自体も乱立していますし、中小規模の店舗にとって導入するには時期尚早です。

意外と多い間違い

まだ導入していないお店の方が意外と知らないケースが多いのは、「QRコード決済は基本的に専用の端末は必要ない」事です。
QRコード決済を導入する方法は

  1. QRコード決済サービスに登録する → お店のQRコードが発行される → お店のレジなどにQRコードを掲示する(お客様がそれをスマホで読み取る)。
  2. QRコード決済サービスに登録する → お店のスマホやタブレットにアプリをインストールする → お客様が提示したスマホのQRコードを読み取る。

という2通りです。
1.のセルフという方法なら端末そのものが必要ありませんし、2.の方法でも既存のスマホやタブレットがあれば導入できます。
導入コストも固定費も掛からない(通信費のみ)ので、できるだけ多くのQRコード決済サービスに登録しておく事をオススメします。

上で紹介したAirペイと楽天ペイの端末は他のキャッシュレス決済と統合して管理できる非常に便利なサービスです。

LINE Pay

PayPay

楽天ペイ

d払い

Origami Pay

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