当サイト「オッサンのオッサンによるオッサンのためのブログ」は「オッサンの定義」を明らかにしていませんが、それは他人が決める事ではなく自分自身で決める事です。もはや性別すらも関係ありません。
私は10代の頃からオッサン呼ばわりされて生きてきましたし、それに対して何の劣等感も抱かず生粋のオッサンとして年齢的オッサンになった今もこれからもオッサンなのです。
そんな経験豊富なオッサンである私が今回お話したいのは「イデコプラス」についてです。
経営者向けの法人制度になりますが、これからの時代は副業時代、兼業時代、パラレルワーク時代になるのは明らかです。
若者であっても個人の他に法人格を持つ必要があり、現経営者や人事担当者であれば「社員の定着率を上げる施策」が必要なわけです。
ここまで少しでも納得できたら立派なオッサンです。
前置きが長くなりましたが、今回はイデコプラスについてお伝えしていきます。
その前にそもそもイデコ(iDeCo)って知ってますか?
イデコとイデコプラスは別の制度ですが、まずイデコについてですね。
イデコ(iDeCo)について
オッサンなのにイデコを知らないわけがないと思うので詳しくは割愛します。
念のため簡単に言うとイデコとは「確定拠出年金」、所謂「第3の年金」ですね。
基礎年金、厚生年金、それじゃ足りないからもう一つ、って事です。
あまり詳しく考えると怒りがこみ上げてくるので簡単に言うと「日本はこのままだと年金払えないよね。だから税制優遇するから足りない分を自分で積み立ててね。あ、投資元本にできるから増えるかも知れないよ?」って事です。
勘の良い人なら分かるかも知れませんがイデコに加入したら得なのではなくて、加入しないと現役世代は老後の生活ができないのです。
これに関しては政府のインフォメーションが弱すぎます。
もしも知らない人がいたら下記URLから詳細を見てください。
iDeCo公式サイト
https://www.ideco-koushiki.jp/
イデコプラスとは
会社が社員のイデコ積み立て金を払ってあげられる制度です。
会社が取扱企業と契約して、毎月決めた金額を支払います。
積み立てた金額は自動的に社員のお金となり、社員の所得には含まれません。
会社としては支払った金額を全額損金として計上できます。
iDeCoプラス公式サイト
イデコプラスのポイント
- 社員は最低1,000円は支払う(個人負担分0円はダメ)
- 会社と社員の合計支払い額は月5,000円から(会社が1,000円なら社員は4,000円)
- 会社と社員の合計支払い額は月23,000円が限度(社員が最低の1,000円だと会社の最高が22,000円)
- 社員は積み立て額を60歳まで引き出せない(現行は60歳だが延長するかも)
- 積み立て金の運用は会社ではなく個人(元本保証の預金も可)
- イデコプラスに加入している会社を退職しても引き出しは60歳から(個人に切り替えできる)
- 退職後に全く積み立てなくても手数料は引かれる(手数料は運用会社による)
イデコプラスのメリット
会社のメリット
定着率が上がる
イデコプラスに加入している企業が少ないため、社員へのアピールになります。
4,000円から22,000円を負担してあげられるので給料とは別の昇級システムを作ってあげれば実質もう一つの昇給の機会を作れます。
※イデコプラスでは能力による金額の格差を認めていません。
「職種」「勤続年数」で社員による差額を作る事ができます。
「勤続年数」によって会社の負担額を上げれば「勤続年数が増えれば得」=定着率が上がるわけです。
付け加えて重要なのは「引き出せるのが60歳以降」という点です。
退職しても現状はイデコプラスに加入している会社は少ないので、継続して個人で積み立てるか、もしくは塩漬けで手数料のみ払い続けて老後に残りをもらうか。
退職しなければ自動的に積み立てられるのですから、少し考えれば「退職するともったいない」要素の一つになるわけです。
損金に計上できる
会社が負担する金額は全額損金として計上できます。
ご存知の通り利益が出ていれば法人税が発生するわけで、有用な費用であれば使わないと税金で取られるわけです。
「別に利益がでれば昇給とか賞与で還元すれば?」と思う方もいるでしょう。
合わせて解説しますので次に行きましょう。
会社と社員のメリット
給料が増えない
イデコプラスで会社が負担した金額は社員の所得にはなりません。
当然ながら社員にはその分の所得税が掛からないメリットがあります。
この国では税務署というジャイアンがいるわけです。
社員の月給が20,000円上がったとしましょう。
ジャイアンが「おい、のび太!給料上がったんだって?ちょっとよこせ!」
と言って20,000円を奪い取ります。
まあでもジャイアンは強盗ではないので、
「のび太、ありがとな!」
と言って16,000円返してくれるわけです。
どう考えるかはあなた次第です。
これに対してイデコプラスはドラえもんなのです。
「のび太くん、会社から月20,000円もらえるの?でも君は無駄遣いするから60歳の君に届けてあげるよ」
そう言ってタイムマシーンに乗り込むわけです。もちろんドラえもんの取り分は0です。
しかも毎月届けてくれるわけです。
ややこしくなりましたが、社員の所得にならないので当然所得税が掛からない。
これに加えて所得が増えていないので「会社のメリット」にもなる「社会保険料」「労働保険料」も増えないわけです。
これらは元々会社と社員で負担し合っているので社員の所得が増えれば増えるほど会社の負担も社員の負担も同じく増えるわけです。
会社の利益に応じて正当な昇給は必要ですが、ドラえもんに頼れる所は頼った方が良いと思いませんか?
一人法人とイデコプラス
一人で法人を立ち上げる方も多いと思いますが、一番の理由は税制ですよね。
実はイデコプラスは経営者も加入できます。
ここら辺は法人税と役員報酬の所得税との比較が必要になってきます。
一概には言えませんが事業の損金に算入した方がお得なケースが多いはずです。
何か知りたい事があればメールで回答しますし、私の予定が合えばセミナーを開催する事もできますので(全従業員が参加する事が条件です)お気軽 にお問い合わせください。